このブログではフランス語についても色々書いていますが、偉そうに語っている割には、実はフランス語の勉強からは30年以上遠ざかっていました。
若い頃にせっかくある程度のレベルまでいったのに、このままにしておくのも勿体なく感じ、またブログを読んでくれる方々により自信をもって情報発信する為にも、一念発起、3カ月程前に勉強を再開することにしました。
ということで、まずは会話学校に週一で通い始めたんですが、最初のレベル判定テストで、何とか上級クラスに入れてはもらえたものの、授業では、先生の話は何とか聞き取れても、話す力が想像以上に衰えていて、言いたいことがなかなか口から出てきません。
そこで、特に話す力を強化することを目的に、短い文章が60個収められた中級者用の参考書を購入し、丸暗記に取り組み始めました。
今日はその具体的な勉強法や進捗具合について書いてみたいと思います。
本の選び方
短文集の丸暗記勉強法は、中国語の学習の際に偶然にやってみて、とても効果的だと感じたものです。
この勉強のために選んだ参考書は、「60トピックで鍛えるフランス語リスニング」(白水社)です。
タイトルは”リスニング”となっていますが、最初に書いたように自分では”スピーキング”の強化が目的です。
この本を選んだポイントは次の通りです。
- 一つのテーマについての長い文章ではなく、1~2分ほどの数多くの短文から構成されている
- 短文のテーマが多岐にわたっている
- 音声が付属している
短文の方がいいのは、丸暗記するのには何らかの区切りがどうしても必要なのですが、それがはっきりしていることです。
ひとつずつ暗記できると、達成感があるのものいいですね。
テーマは、大きく、「社会」「食生活」「フランスの地方」「行事」「人間関係」「フランスを代表するもの」という6つに分かれていて、その下に各10個の短文が置かれています。
テーマが多岐にわたっていると、色々なジャンルについて話せる、つまり応用力を身につけることが期待できると思います。
音声が付属していた方がいいのは、まあ当然っちゃ当然ですが、”シャドーイング”といって、ネイティブの発音を聞きながら、一拍遅れて自分も口に出す練習が、暗記の為にとても効果的であることを、中国語の学習経験を通じて実感している為です。
購入したのが先月の半ばで、使い始めて1月半ほどですが、今のところ、いい本を見つけることが出来たなという印象です。
中国語のときに使った「読んで覚える中国語単語」(白水社)に比べると、ひとつずつの文章が若干短めで、自分自身の当時の中国語のレベルと現在のフランス語のレベルが異なることもあるとは思うものの、今回のフランス語の本の方がやややさしく感じます。
全くの初心者には難しい気がしますが、例えば、大学の第二外国で真面目に1年間取り組んできた人なら、ちょうどいいんじゃないでしょうか。
ひとつだけ不満があるのが、原文と和訳が見開きになっておらず、和訳は全章分が巻末にまとめて置かれていることです。
和訳を見たい時には、わざわざ巻末に探しに行く手間が必要で、地味に面倒です。
それと最近の音声教材って、全部じゃないかもしれませんが、CDではなく、ネットからのダウンロード形式なんですね。
中国語の時と同様に、CDをカーステレオにセットして聞こうと思っていたのですが、運転する際は車にスマホを置いて流しています。
具体的な勉強内容
中国語のときは、別の参考書も並行して使っていた為、音声を聞くのはもっぱら週末の運転時に限られていました。
今回はこの一冊に集中しているため、基本的に毎日聞いて暗記に取り組んでいます。
タイトルにあるとおり60個の短文が納められている訳ですが、最初に本を目で見て、全ての文章の単語や文法を確認しました。
毎日1時間くらいの勉強で、60章を一通り確認し終わるのに2週間くらいかかったと思います。
その後、リスニングとシャドーイングを始めました。
音声は、通常スピードとゆっくりスピードの2パターンが用意されているんですが、今は無理せずゆっくりパターンを使っています。
運転時(もっぱらゴルフの時)は、練習場にしてもコースにしても1回当り30分や1時間はがっつり聞きますが、それ以外ではいわゆる隙間時間を使っています。
犬の散歩や近所への買い物などでは1回あたり15分とか20分とかですが、それでもひとつの章を繰り返し再生すると、10回、15回と聞くことになります。
毎日のリスニング時間をグーグルカレンダーに「0.5H」「1H」といった感じで大まかに記録しているのですが、今見返してみると、ほぼ休まずに続いていることがわかります。(今月初旬のゴルフで、友人が車に同乗していたときだけさぼりました。)
学習時間の記録は、もともと効果測定の目的(累計何時間の勉強でどれくらいの進歩があるか、等)で始めたのですが、記録をつけてそれを振り返る、そのこと自体がひとつの学習モチベーションになるので、とってもいいです。
リスニングを始めてまだ1カ月程度ですが、既に18個を暗記しました。
中国語の時より進捗がだいぶ速いように感じます。
因みに、毎回回数をきっちり勘定している訳ではありませんが、体感的には、ひとつの章を40-50回聞くとほぼほぼ覚えられるかなという感じです。
これって早い方なのか遅い方なのか、どっちなんでしょうね。
また、人によるかもしれませんが、私の場合、ぼんやり聞いているだけでは駄目で、覚えようという意識をもって集中して聞く必要があります。
あと、ひとつポイントを挙げると、暗記の際は、細部まで正確に暗記するのが大切だと感じています。
例えば、ある状況下で名詞の前にくるのが定冠詞なのか不定冠詞なのか(”le(la)”または”un(une)”、英語で言う”the”または”a”)、前置詞は何なのか、そういったことを曖昧にしないことで、文法面の力も自然についてくると思います。
とは言え、実を言うと、この18個にしても、今はまだ録音音声と同じ速さで発声するのは難しく(ゆっくりスピードでも)、少し考えながらなら思い出せるという感じですから、まだまだ不完全です。
最終的には、60個の文章全て、たちどころに口から出てきて、通常スピードの音声に一拍先んじて発声できるレベルにまでなりたいところです。
そうなるためには1年くらいかかりますかねー。
勉強の成果
残念ながら、まだ目立った成果は実感できていません。
すみません。ww
会話学校の授業でほんの少し流暢に発言できるようになったかもしれませんが、自己満足のレベルですね。
先生やクラスの他の生徒に明確に認識されているような感じではありません。
今後も3カ月や半年等の節目で勉強の進捗について書こうと思いますが、次回か、その次くらいには「周りにもわかってもらえるくらいはっきり成長しました」と書ければいいなと思っています。